こんにちは!
HOWBEの谷川です。
昨日、喜界島湾のHOWBE事務所に弊社のクラフトビールとRelax系炭酸飲料で使用している喜界島の在来柑橘「シークー」の香り成分を分析し、紅茶のアールグレイで使用されている「ベルガモット」と香りが酷似している事を発見した現鳥取大学の「寺本さゆり」准教授と、喜界島でシークーを栽培している伊地知さんが来てくれました。
左:寺本准教授 右:伊地知さん
柑橘研究のスペシャリストである寺本准教授に喜界島の「シークー」の魅力を改めて教えていただきましたが、聞けば聞くほど、「シークー」は"奇跡のみかん"なのだと思いました。
イタリアのベルガモットと喜界島のシークー。
歴史をみても交配しようがないにも関わらず、香りが似ている事。
そしてその香りも香水のように上品でみずみずしい香りが酷似するのは正直、最初は理解できなかったと仰っていました。
紅茶のアールグレイの香りは日本だけでなく海外でもポピュラーな香りなので、シークーの香りの可能性は、まだまだ広げる事ができそうです。
シークーの論文はインターネット上でも見る事ができるので興味のある方は是非、チェックしてみてください。
また、余談ですが、柑橘の研究者の間では、喜界島は"変な柑橘"ができる島として有名だそうです(笑)。伊地知さんは、シークーの事を神様が与えてくれた宝物と表現していましたが、喜界島、本当に不思議な島なんですよね。
シークーの生産者の伊地知さんは、10年以上も前から、このシークーの可能性にかけて100本を超えるシークーを育ててきました。
ここ数年で喜界島でもシークーを使った商品づくりが始まり、少しずつですがシークーの島外での認知度があがってきました。伊地知さんと寺本准教授は10年以上の関係と聞きましたが、寺本さんが、しみじみと「伊地知さん、長かったけどシークーシークー言い続けてきて良かったですね。」と伊地知さんに労いの言葉をかけていたので私は印象的でした。そして、その言葉に「本当に長かったと」安堵の笑みをうかべる伊地知さん。HOWBEは、生産者の方が大切に育てた素材をただ使用するのではなく、生産者の栽培に対しての熱い思いも受け継いで商品化・販売をしていきたいと改めて感じた瞬間でした。
因みに、喜界島のシークーは喜界島の在来柑橘で、名前は似ていますが、沖縄のシークワーサーや徳之島のシークニンとも異なる島みかんです。でも、なぜ、こんなに名前が似ているのでしょうか。それも寺本准教授に聞いてみたんですが、日本語の沖縄方言で「シー」は「酢っぱい」という意味があり、「クヮースン」は「食わせる」の意味だそうで、「シークヮーサー」は酸っぱい食べ物という意味になるそうです。徳之島の「シークニン」は「シー」は同じく酸っぱい。そして、育ててから実がつくまで9年(くねん)かかるので、「シークニン」というようです。
確かに、香りは関係なくて酸っぱいみかんというところで共通していれば、確かに名前が似たみかんが沖縄・奄美群島に点在していてもおかしくないですよね。
喜界島の「シークー」。他のみかんと混同しないように、しっかり差別化してPRしていきたいですね!